かごしま近代文学館・かごしまメルヘン館 (かごしまきんだいぶんがくかん・かごしまめるへんかん)

 

「鹿児島ゆかりの作家たちと出会う文学の庭」

向田邦子、椋鳩十、林芙美子など、鹿児島とゆかりの深い作家28人をテーマに、原稿、映像、書斎風空間再現など多彩な展示でその足跡をたどる文学館。

「メルヘン館で絵本の世界を体験」

トリックアート、ミニアスレチック、浮遊する絵本の城など、絵本や物語を“遊びながら体験”できる施設。子どもから大人まで、童話の主人公になれる楽しさがあります。

「物語が風を運ぶ場 ― かごしま近代文学館・メルヘン館で紡ぐ時間」

鹿児島市の城山地区に佇む「かごしま近代文学館・かごしまメルヘン館」は、文学と童話のふたつの世界を一度に楽しめる文化拠点です。文学館では鹿児島ゆかりの作家たちの足跡をたどり、その作品と人生を映像や展示でたどる体験ができ、メルヘン館では絵本の空間に入り込むような遊び心ある体験型展示が用意されています。


文学館:声なき言葉を感じる記憶の空間

文学館では、鹿児島とゆかりのある28名の作家が紹介されており、向田邦子、椋鳩十、海音寺潮五郎、林芙美子などの作品世界を、手稿・書簡・映像・音声などで多角的に表現しています。
特に、向田邦子の愛したリビングを再現したコーナーや、彼女の映像・音声展示は来館者に人気があります。 室内展示は静かな空間構成となっており、作品に触れ、作家という“人間”を少し身近に感じられる体験をもたらしてくれます。

また、文学館には「文学アトリエ」が設けられており、ワークショップ形式や参加型展示も行われており、来館者が自ら物語と関わることができる場もあります。 書斎風コーナーや資料閲覧スペースなども配されており、静かに文学を味わいたい人にも適しています。


メルヘン館:絵本の旅へ飛び込む体験型ワンダーランド

メルヘン館は、物語と絵本の世界を視覚・体感で楽しむ空間。トリックアートをはじめ、ミニアスレチック、宙に浮かぶ「絵本のお城」など、展示と体験が融合した構成が特徴です。
子どもはもちろん、大人も童話の世界に迷い込んだような楽しさを感じることができ、物語性と遊びの要素が融合した展示が随所にあります。たとえば、絵本のページそのものが立体的に飛び出す展示、映像と音楽で物語が展開する仕掛け、触れて楽しむ展示オブジェなど、感性を刺激する構成が魅力です。

展示空間の設計は、通路、窓、照明、構造が絵本の物語性と調和するよう意図されており、訪問者は“読む”だけでなく“感じる”絵本体験を得ることができます。


見どころ・体験のポイント

  • 作家再現空間と手稿展示
     作家ゆかりの品、手稿、映像、書簡など、肉筆資料に触れることで、作品だけでなく創作の背景や人となりにも思いを馳せられます。

  • 参加型・体験型展示
     文学アトリエ・ワークショップコーナーなど、来館者が参加できる展示が点在し、子どもから大人まで“自分の物語”を感じられる機会が提供されています。

  • トリックアートと立体絵本展示
     錯視を使ったトリックアート、立体展示、浮遊感を演出する装置など、視覚的に驚きと楽しさを演出する空間構成。

  • 宙に浮かぶ絵本城・物語空間
     絵本の一場面の中に入り込めるような設計がなされており、照明・音響・映像の組み合わせで没入感を高めています。

  • 親子・家族で楽しめる構成
     文学館とメルヘン館が隣接しており、大人は文学世界をじっくり、子どもは絵本世界を体感できる構成で、家族で訪問しやすい施設です。


訪問のヒント・注意点

  • 見学時間に余裕を持って
     展示数と体験展示が多いため、両館をじっくり見るなら 1.5〜2時間程度は確保するとよいでしょう。

  • 時間帯選び:静かな観覧を
     開館直後や午後遅めの時間帯など混雑が少ない時間を選ぶと、静かな空間で展示を味わいやすくなります。

  • 撮影・観覧マナー
     展示品には撮影禁止のものもあるため、表示やスタッフの指示に従いましょう。触れる展示以外は手を触れない配慮を。

  • 子ども連れ配慮
     床展示や立体オブジェなど、子どもが興味を持ちやすいポイントも多いため、安全面と展示保全を両立できる態度が大切です。

  • 行事・イベント情報を確認
     ワークショップ・朗読会・特別展示などイベントが定期的に開催されるため、訪問予定日にイベントがあるかチェックすると良い体験が得られます。


モデル訪問プラン案

午前コース:文学と絵本の旅立ち
9:30 開館 → まず文学館で鹿児島ゆかりの作家たちを鑑賞 → 向田邦子コーナーなど重点展示へ → 昼前までにメルヘン館へ移動 → 絵本空間で体験遊び

午後コース:没入と余白を感じる時間
メルヘン館をゆっくり体験 → トリックアート・立体絵本展示を探索 → 昼下がり~夕方を意識して再び文学館に戻り、静かに作品背景をじっくり読む → 朗読会やワークショップの時間に合わせて参加

家族/ペアプラン
文学館とメルヘン館を交互に巡る構成。子どもはメルヘンで遊び、大人は文学館展示をじっくり読む。館内休憩スペースで合流して感想を語り合う時間を設けると豊かな体験になります。


「かごしま近代文学館・かごしまメルヘン館」は、鹿児島という地域の文学文化を伝えるだけでなく、物語を“体験する場”を提供する施設です。訪問者は、言葉の世界と絵本の世界を行き来しながら、自分自身の物語を感じる時間を過ごせるでしょう。鹿児島市を訪れる際には、ぜひ足を運んで、この文学とメルヘンの交差点に触れてみてください。

基本情報

住所
〒892-0853 鹿児島県鹿児島市城山町5-1
電話番号
099-226-7771
営業時間
9:30~18:00(入館は17:30まで)
休日
火曜日(祝日の場合は翌日)、 12月29日~1月1日
料金
[入館料]
[近代文学館]大人300円 小・中学生150円 [メルヘン館]大人300円 小・中学生150円 [二館共通]大人500円 小・中学生250円
交通アクセス
[車]
・カゴシマシティビュー「西郷銅像前」下車徒歩約3分 ・市電「市役所前」から徒歩約5分
駐車場

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