城山の森に囲まれた芸術空間 ― 鹿児島市立美術館で出会う西洋画と薩摩の美

 

「西洋の巨匠と薩摩の匠が交差する美の館」

鹿児島城二の丸跡に位置するこの美術館では、クロード・モネやパブロ・ピカソの名画から、鹿児島出身の画家たち、さらには薩摩焼や薩摩切子という地元の工芸品を一挙に鑑賞できます。城山の自然と調和した建築も訪問価値を高めています。

「城山の静寂に包まれた、美術との出会い」

鹿児島市街の中心部、城山(しろやま)公園の森に隣接する「鹿児島市立美術館」は、1954年(昭和29年)に開館して以来、長きにわたって地域と芸術をつなぐ拠点となってきました。
もともとこの地は、藩主・島津氏の居城・鶴丸城二の丸跡。歴史の深みとともに、美術館の扉を開けると、城山の緑と建物のシックな外観が溶け合い、訪れる人を静かな美の世界へと誘います。

館内ではまず、近代洋画の流れや地元作家の活躍を辿ることができます。鹿児島出身の画家、例えば黒田清輝・藤島武二・和田英作・東郷青児らの作品が並び、彼らが育んだ“薩摩から世界へ”という芸術の流れを感じることができます。

さらに、印象派・ポスト印象派・20世紀の現代美術作品まで、西洋の巨匠たちの名品もコレクションされています。モネ、ルノワール、セザンヌ、ピカソ、ダリ、ウォーホル、ロダンといった名前が並び、鹿児島にいながら世界を感じることができる空間です。

また展示は絵画だけではありません。薩摩焼や薩摩切子といった地元の工芸品も所蔵・展示されており、鹿児島ならではの伝統美を身近に感じることができます。エントランスの吹き抜け天井ドームには、薩摩切子の文様がモチーフとして採用されており、その地元らしさと美術館らしさの融合が印象的です。

訪問時のポイントとして、通常営業は午前9時30分から午後6時まで(入館受付は17時30分まで)で、月曜休館(祝日の場合は翌平日休)および年末年始(12月29日〜1月1日)に休館となります。料金は市民向け・市外向けで区分があり、一般入館料は市民料金で450円、市外一般600円(2025年10月1日以降改定予定)となっています。

アクセスも抜群です。市電「市役所前」から徒歩約5分、また「カゴシマシティビュー(観光周遊バス)『西郷銅像前』下車徒歩3分という立地で、鹿児島観光の合間にも立ち寄りやすいスポットです。 徒歩圏内には、西郷隆盛銅像や照国神社、鹿児島城跡・城山展望台など、歴史・自然・文化が融合するエリアがあります。

館内1階にはカフェとミュージアムショップが併設され、展覧会の余韻を楽しみながらゆったりとした時間を過ごせます。雨天や暑い日など、天候に左右されない室内観光スポットとしてもおすすめです。

 

基本情報

住所
〒892-0853 鹿児島県鹿児島市城山町4-36
電話番号
099-224-3400
営業時間
9:30~18:00(入館は17:30まで)
休日
通年
料金
[入館料]
【市民料金】
一般 450円、
高校生・大学生 300円
小学生・中学生 220円

【市外料金】
一般 600円、
高校生・大学生 400円
小学生・中学生 300円

交通アクセス
[車]
・カゴシマシティビュー「西郷銅像前」下車徒歩約3分 ・市電「市役所前」から徒歩約5分
駐車場

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